TOP ナレッジ Claude3とは?ChatGPTとの違いや機能を解説 

knowledgeナレッジ

Claude3とは?ChatGPTとの違いや機能を解説 

March 29, 2024

  • AI
  • Share

生成AIの進化が目まぐるしい昨今、また新たに『Claude3』という生成AIが発表されました。 
今回の記事では、Claude3の概要や機能、ChatGPTとの違いを解説します。 

Claude3とは

『Claude3(クロード3)』とは、Anthropic社が2024年3月にサービスを開始したLLM(大規模言語モデル)です。 Claude3は無料版でもマルチモーダル入力に対応しており、コストパフォーマンスの高さも注目されています。 

マルチモーダル入力とは、テキスト、画像、音声など、異なるデータ入力を同時に使って情報を処理する能力のことです。テキストだけでなく、画像やPDFからデータを抽出できるため、画像の文字起こしをしたり、PDFの要約をしたりと、活用法が広がります。 

ちなみに、ChatGPTの無料版はマルチモーダル入力に対応していません。 

Claude3の性能は?

Claude3は、下記3つのモデルに分かれています。 

  • Opus 
  • Sonnet 
  • Haiku 

ここでは、Claude3の基本性能を説明したあとに、上記3つのモデルを1つずつ解説します。 

基本性能 

Anthropic社の公式サイトによると、同社のClaude3がOpenAI社の「GPT-4」やGoogle社の「Gemini Ultra」よりも、複数のベンチマークテストにおいて高い性能を示したとあります。 

引用元:https://www.anthropic.com/news/claude-3-family

表の中にある「Claude3 Opus」とは、Claude3の有料プランで提供されているもっとも高性能なモデルです。「GPT-4」や「Gemini1.0 Ultra」と比較しても、同程度の性能かそれ以上の性能であることがわかります。 

また筆者は「GPT-4」や「Gemini Ultra」を日常的に利用していますが、Claude3が生成する日本語のほうが自然な文章という印象を受けました。 

Claude 3 Opus 

「Claude3 Opus」は、Claude 3のなかでもっとも高性能なモデルで、有料プランで利用できます。Claude3が提供するモデルのなかでもっとも高度な機能を持っており、さまざまな分野での活用が可能です。 

数万文字の記事の要約や文字起こしができたり、対話型でコーディングのサポートをしてくれたりと、ビジネスシーンでの活用も問題ないでしょう。 

ちなみに「Claude 3 Opus」が扱えるトークン数は200k(1単語≒1トークン)。「GPT-4」の約10倍の数値となっています。 

Claude 3 Sonnet

「Claude 3 Sonnet」は、高度な知能と適度な処理速度を両立したAIモデルです。 
同モデルは無料で利用できますが、マルチモーダル入力に対応しています(ChatGPTは有料プランのみ対応)。同等の能力を持つ他の生成AIと比較して、運用コストを抑えられるでしょう。 

無料プランとはいえ、大量のデータ処理や画像からのテキスト抽出、プログラミングコードの生成など、さまざまなコンテンツ制作に活用可能です。 
Webブラウザから気軽に利用できるので、試してみるとよいでしょう。 

Claude 3 Haiku

Claude 3シリーズの中で最もコンパクトかつ最高速を誇るのが「Claude 3 Haiku」というモデルです。同モデルは回答速度に特化した設計で、かんたんな質問だと「人間との会話並み」にスムーズなやり取りができます。 

回答速度に特化した設計は、コールセンターのチャットボットAIや通訳・翻訳アシストなど、リアルタイム対応が求められるケースで活躍すると期待されています。 

Claude 3の使用方法

Claude 3はWebブラウザから気軽に利用でき、利用方法は下記の手順のとおりです。 

引用元:https://www.anthropic.com/claude 
  1. Claude公式サイトの「Try Claude」ボタンをクリック 
  2. Googleアカウントまたはメールアドレスを登録し、アカウントを作成 
  3. 電話番号を登録し、利用登録完了 

利用方法はかんたんなので、ぜひ一度無料版から試してみてください。 

Claude 3の料金

Claude 3の「Sonnet」は無料で利用できますが「Opus」と「Haiku」を利用するには有料プランへの加入が必要です。 
2024年3月時点で料金は月額20ドルとなっています。 

ChatGPTとClaude 3の比較

ここでは下記3つの視点でClaude 3とChatGPTを比較します。 

  1. 学習している情報の時期を比較
  2. 機能の比較 
  3. 使用制限の比較 

今回は、Claude 3とChatGPT共に、無料モデルで比較します。ぜひ参考にしてください。 

学習している情報の時期を比較

「Claude 3 Sonnet」と「ChatGPT GPT-3.5」は、特定の時期までの情報しか学習しておらず、最新の情報などは回答できません。たとえば「今日の天気は?」などと聞くと、最新の情報は学習していないため回答が返ってこないのです。 

ではいつまでの情報を学習しているのでしょうか?「Claude 3 Sonnet」と「ChatGPT GPT‐3.5」に下記の質問をしました。 

「あなたはどの時点までの情報を学習していますか?」 

両者の返答は以下のとおりです。 

Claude 3 Sonnet 私の知識ベースは2023年8月時点のものとなっており、それ以降の情報は含まれていません。 
ChatGPT GPT-3.5 私の知識は2022年までの情報に基づいています。その時点以降の出来事や情報については把握していません。 

上記の回答をみる限り「Claude 3 Sonnet」のほうが新しい情報をもとに回答してくれることがわかります。 

ただ「Claude 3 Sonnet」に「2023年3月にWBCで優勝した国はどこですか?」と尋ねたところ「知らない」という回答でした。 

実際にどの程度2023年の情報を把握しているかは疑問ですが、1年以上の差がある「ChatGPT GPT-3.5」よりも、最新の情報を回答してくれるでしょう。 

機能の比較

「ChatGPT GPT-3.5」は、基本的にテキストの入力しかできません。画像認識や音声認識など、マルチモーダル入力に対応したChatGPTを利用するには、有料版へのアップグレードが必要です。 

一方で「Claude 3 Sonnet」は、マルチモーダル入力に対応しています。画像認識やPDFファイルの読み込みなどが可能で、画像の文章を文字起こししたり、PDFファイルの要約をしたり、さまざまな場面で活用できます。 

無料版での機能比較は「Claude 3 Sonnet」に軍配が上がるといえるでしょう。 

使用制限の比較

テキスト生成AIを利用する際、サーバーの負荷を軽減するために「使用回数の制限」が設けられている場合があります。 

筆者の経験上「ChatGPT GPT-3.5」を使用しているときに使用制限に達したことはなかったのですが「Claude 3 Sonnet」は容易に達してしまいました。 

「Claude 3 Sonnet」はマルチモーダル入力に対応しており、高負荷な処理が多いことが要因かと思われます。 

有料版へアップグレードすることで使用制限は軽減されるため、ビジネスシーンなどでハードに利用したい場合は、有料版の利用がおすすめです。 

まとめ

今回はClaude3の特徴や機能、ChatGPTとの違いなどを解説しました。 

昨今はさまざまな生成AIが発表されていますが、その中でもClaude3は性能の高さから特に注目されている生成AIです。 

無料版でもマルチモーダル入力に対応しているため、一度その性能を試してみるとよいでしょう。 

AIメディアライター

Webライター歴4年目。ChatGPTの登場で生成AIの可能性に衝撃を受け「生成AIオタク」に。さまざまな生成AIを駆使しながらライター業を営む傍ら「多くの人に生成AIの魅力を伝えたい!」という想いで、生成AI系メディアでの記事執筆を行っている。

製薬業界で生成AIを活用する「ラクヤクAI」
このように今後の活用が期待される生成AIですが、中でも注目を集めるのが製薬分野です。

「ラクヤクAI」は、治験関係書類や添付文書といった社内外の膨大なデータを活用し
製薬事業のあらゆるシーンを効率化する専門文書AIサービスです。
基礎研究から製造販売後調査まで、多岐に渡る製薬業務の中で取り扱われる
様々な文書の作成・チェック作業を自動化し、圧倒的な業務スピード改善を実現します。

「ラクヤクAI」ご活用シーン(例):
■ 治験関連文書やプロモーション資料の自動生成
■ 作成資料のクオリティチェックや、資料間の整合性チェック
■ 講演内容(資料・音声)の適用外表現モニタリング
■ 薬剤情報やナレッジの検索・調査
その他、個別カスタマイズが可能な生成AI環境で、
社内の知見を統合的に分析・集約したアウトプットをセキュアな環境をご提供します。

  • Share
一覧へ