Google社が2024年2月に提供を開始した「Gemini Ultra」。全32項目の性能テストでChatGPTの「GPT-4」を上回るスコアを記録し、注目を集めています。
現在ChatGPTを活用している方のなかで「どちらの生成AIツールを使うべきか」悩んでいる方も多いでしょう。今回の記事では、ChatGPTの「GPT-4」と「Gemini Ultra」を前後編にわけて徹底比較します。
まずは前編で基本的な違いを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ChatGPT・Gemini とは?
近年登場したChatGPTやGeminiといったAIモデルは、マルチモーダル入力が可能な生成AIです。
マルチモーダル入力とは、テキスト、画像、音声など、異なるデータ入力を同時に使って情報を処理する能力のことです。たとえば、テキスト情報だけでなく、画像から文字を理解したり、音声を認識して質問を理解してくれたり、さまざまな情報から回答を導きだします。
このように、さまざまなデータを複合的に処理できる機能を持つAIを「マルチモーダルAI」とも呼びます。ChatGPTやGeminiは、まさにこのマルチモーダル技術を体現した代表的なAIシステムといえるでしょう。
ChatGPTとは
2022年11月にOpenAI社がリリースしたChatGPTは、チャット形式で対話ができる生成AIです。発表からわずか2ヶ月足らずでアクティブユーザー数が1億人を突破し、世界中で「生成AIブーム」が巻き起こりました。
TikTokが1億ユーザーを突破するのに9ヶ月、Instagramは2年半もかかったことから、ChatGPTがどれだけの快挙を成し遂げたかがわかるとおもいます。
ChatGPTは無料で利用可能ですが、より高性能な生成AIを利用したい場合は、月額20ドルの有料プランへの加入が必要です。
Geminiとは
Geminiは、Google社が開発した最新の生成AIです。テキスト入力だけでなく、音声や画像、動画など、さまざまな入力データを扱うことができます。
Geminiは、「Gemini Ultra」「Gemini Pro」「Gemini Nano」の3つの異なるモデルラインアップがあり、そのなかでも「Gemini Ultra」は、OpenAI社の「GPT-4」を上回る能力を持つと公表されました。
ChatGPT・Geminiの主な違い
ChatGPTとGeminiの主な違いは、マルチモーダルの実現方法です。
ChatGPTは本来、テキスト入力のみが可能なモデルですが、優秀な画像認識生成AIや音声認識生成AIのモデルをChatGPTと連携させることで、マルチモーダルを実現しています。
一方でGeminiは、Gemini自体がマルチモーダルに対応した生成AIモデルとなっているため「情報のやり取りがシームレスに行える」という特徴があります。
ChatGPT・Geminiの料金比較
ChatGPTとGeminiはどちらも無料で利用できます。ただ、より高性能な「GPT-4」や「Gemini Ultra」は月額費用を払う必要があり、料金体系は下記の表のとおりです。
生成AIモデル | 月額費用 |
Gemini Ultra | 2,900円 |
GPT-4 | 20ドル |
※2024年3月時点
上記の表をみてわかるとおり、どちらも同じような価格帯です。ただ「Gemini Ultra」を利用する際に登録する「Google One AIプレミアムプラン」は、2TBのクラウドストレージも利用できます。
現在クラウドストレージサービスに加入している方は、最先端の生成AIと2TBのクラウドストレージがついてくる「Google One AIプレミアムプラン」に乗り換えを検討してもよいでしょう。
まとめ
今回の記事ではChatGPTとGeminiの概要や主な違い、料金を比較しました。
後編では7つの項目にわけて、性能を徹底比較します。
AIメディアライター・植田遊馬
Webライター歴4年目。ChatGPTの登場で生成AIの可能性に衝撃を受け「生成AIオタク」に。さまざまな生成AIを駆使しながらライター業を営む傍ら「多くの人に生成AIの魅力を伝えたい!」という想いで、生成AI系メディアでの記事執筆を行っている。
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