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国立がん研究センターと共同研究契約を締結。生成AIを用いた治験関連文書の自動作成ツールの開発を始動

2024/07/30

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株式会社メタリアル(本社:東京都千代田区、代表取締役:五石 順一)グループでAIサービスの開 発・運営行う株式会社ロゼッタ(代表取締役:渡邊 麻呂)は、国立研究開発法人国立がん研究センタ ー (東京都中央区、理事長:中釜 斉)と CSR(総括報告書)をはじめとする治験関連文書作成の自動 化に関する生成AIの開発に取り組む共同研究契約を締結しました。

ロゼッタは、当社の特長である顧客ごとの現場業務に根差したシステム開発力を活かし、治験関連領域における生成AIの研究・活用に貢献して参ります。

【共同研究契約の背景】

治験関連業務では各工程に膨大な量・種類の文書が必要となるため、その作成やチェックに多くのリソースと工数が割かれていることから生成AIの活用が期待される一方、内容の特殊性や要求される精度の問題から汎用的なLLM(大規模言語モデル)による人手業務の置き換えは困難となっていました。

ロゼッタでは、製薬業種向け文書処理AIモデルのプラットフォーム(Metareal AI LLM2)を開発しており、システム開発を精度・UX(ユーザー・エクスペリエンス)等のカスタマイズ段階から始めることが可能です。また、現代の生成AI技術の基盤となったAI翻訳の長年にわたる提供実績と、製薬業種における技術的側面と現場業務への適合力の両面での実績を活かし、国立がん研究センター中央病院 中村健一国際開発部門長を中心に、本共同研究を開始する運びとなりました。

【国立がん研究センターについて】

国立研究開発法人国立がん研究センターは、がん医療・研究の拠点となる国立機関として1962年の創 設以来、日本のがん医療と研究をリードしており、中央病院(東京都中央区)・東病院(千葉県柏市)は医療法に基づく臨床研究中核病院に指定されています。「社会と協働し、全ての国民に最適ながん医療を提供する」との理念に基づき、国際水準の臨床研究や医師主導治験等の中心的な役割を担う機関として、世界レベルの研究成果の創出と研究開発成果の最大化の両方の視点からがん対策を実践するとともに、その戦略を広く提言しています。

国立がん研究センター中央病院は、臨床試験の推進、希少がん・難治性がんの研究開発を重要な使命として、次世代のがん医療の開発に向けて高い質と量の臨床研究や治験の実施や研究支援を行うと共に、医療機関との連携体制強化を目的として、デジタル技術を活用した医療DXの一層の強化を進めています。

【研究代表者 国立がん研究センター中央病院 国際開発部門長 中村健一先生】

■中村健一先生からのコメント:

この度、国立がん研究センターは、株式会社ロゼッタと共同研究契約を締結し、生成AIを活用した治 験関連文書作成の自動化プロジェクトを開始することとなりました。

治験業務には膨大な量の文書作成が必要であり、その作業には多くの時間とリソースが割かれていま す。特にCSR(総括報告書)をはじめとする治験関連文書の作成とチェックには高い精度が求められ、非常に多くのコストとリソースを要しています。生成AIは大量の文書の取り扱いに優れ、今後あらゆる文書作成プロセスに広く導入されることが期待されています。今回のプロジェクトでは、国立がん研究センター中央病院の豊富な治験ノウハウを活かし、安価で迅速かつ高品質な治験関連文書の自動作成モデルを構築することを目指します。

現在、ドラッグ・ロスが深刻な社会問題となっており、新薬の開発には多大な時間とコストがかかっています。日本が新薬開発の主要な国であり続けるためには、治験プロセスの効率化とコストダウンが必要であり、その点でもこのプロジェクトは重要です。また、この取り組みを成功させるためには規制当局や製薬企業との連携が不可欠です。治験関連文書の正確性と信頼性を確保するために、必要に応じて規制当局や製薬企業と協議しながら進めていきます。

生成AIの登場により、様々な業務が大きな影響を受ける中、治験関連業務も例外ではありません。本 プロジェクトを通じて治験プロセス全体の効率化を図り、より迅速に新たな薬を患者さんに届けることにつながることを期待しています。

■略歴
中村 健一 

国立がん研究センター中央病院 国際開発部門 部門長
同 臨床研究支援部門 臨床研究支援責任者

早期段階の医師主導治験から大規模な多施設共同臨床試験まで様々な種類の臨床試験の実務経験を持ち、臨床試験の運営と薬事規制の専門家として多数の国際プロジェクトに携わっています。

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