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グローバル化の申し子 AI音声翻訳「オンヤク」が海外との会議の常識を変える 

February 20, 2025

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海外でのビジネスを考えている企業や海外の取引先がある企業にとって、「言葉の壁」は越えなければいけない障壁です。そのために通訳者や翻訳者の役割は重要ですが、AIによる自動翻訳も大きな武器になります。 

AI自動翻訳のパイオニア企業として知られる株式会社ロゼッタ(以下、ロゼッタ)が開発した「オンヤク」は、約1000の法人・団体で採用され、大規模なイベントでの通訳にも利用されているAI音声翻訳ツールです。この「オンヤク」はビジネス上の「言葉の壁」をいかになくしてくれるのか。今回は同社の新河戸健人さんに、その強みと特徴を教えていただきました。 

日本と欧米で組織文化はこれだけ違う 

――「オンヤク」が解決しうる、グローバル企業における課題にはどのようなものがあるのでしょうか? 

新河戸:やはり異文化コミュニケーションにまつわる問題でしょうね。文化が異なる相手と仕事をする際に、本来であれば簡単に解決できるはずの問題が難題になってしまうケースが多々あります。 

というのも、日本企業とアメリカなど欧米企業では思った以上に文化が違います。言葉の受け止め方ひとつとっても、日本は「ハイテクスト文化」と言われていて、1を聞いて10を理解し、動くことが求められます。よく言われる「気を利かせる」といったものですね。そして、コミュニケーションに齟齬が起きた場合に「受け取り手側」、つまり言われた方の責任になってしまうことがあります。 

一方で海外の企業では「ローコンテクスト文化」が特徴で、1を聞いたら1しかやりません。「言われたことだけをやる」という文化で、日本とは正反対ですね。そして「そして伝わらないのは伝え方が悪い」ということで、言ったことはすべて発信者の責任になる傾向があります。 

――たしかに、日本で仕事をしていると、言われた内容から背景をどれだけ推測できるかも実力のうちだと感じることがあります。 

新河戸:仕事の責任範囲の捉え方も違いがありまして、アメリカの企業では従業員それぞれの責任範囲が契約やジョブスクリプションで定義されて明確に決められていることが多いです。対して日本はそこが曖昧になりがちで、個々人が柔軟に対応して周囲と連携を取りながら、組織全体の目標に対して動いていく傾向があります。 

日本の企業では上司を役職で呼びますが、アメリカの企業では上司であってもファーストネームで呼んだり、関係も比較的フラットだったりします。これも文化の違いの典型例だといえます。 

海外ビジネスパーソンとの会議が「母国語同士の会話」のようにスムーズに 

――文化によって組織はまったく違った性質を持つわけですね。 

新河戸:そうです。業務の現場に目を移してみると、たとえばミーティングの場面で、日本はよく「ゴルフ型」と言われますが、一人一人が時間をもらって順番に発言をして意見交換をしていくような進行が好まれるのですが、海外は「ラグビー型」で、誰かが話している最中でも遮って発言するなど、いわば「タックル」をするように意見をぶつけ合うのが主流です。 

となると職場での振る舞いや仕事への意識も国によってまったく異なるわけで、海外でビジネスをしたり、海外企業とビジネスをする日本の企業はこうした文化の違いへの理解度も今後高めていく必要があります。 

では、どうやってそれを行うかということなのですが、海外企業相手のミーティングでは相手のことをきちんと知ることが大切で、そのためには少なくとも会議中にその余裕を持っておくことが大前提になります。ただ、会議の手順を振り返ると、やらないといけないことが多いんですよ。参加者に声をかけて、日程を調整して、会議中はメモを取って、会議後は議事録を作ったり、レポートとしてまとめ直したりと、さまざまな業務が一つの会議に付随して生まれるわけです。これだと、相手を理解しようにもその余裕を持つことはなかなか難しいと思います。 

――少なくとも会議中は相手の発言に耳を傾けたり、考えることに集中したいところですよね。 

新河戸:その通りです。でも、メモを取ったり、資料を確認したりといったことはもちろん、相手は外国人ということで自分の方も相手に伝わる言葉で話したりと、相手の発言を理解すること自体にも集中力を要する作業は多いですよね。これを同時並行で行いながら相手を理解するというのは酷です。 

これはデータがあるのですが、あまり得意でない外国でがんばって話している状態っていうのは、話したり相手の言葉を訳して理解することばかりに意識が集中してしまい、ディスカッションの中で思考するということがほとんどできなくなってしまうんです。 

 
――ほとんどが「言語」に費やされていますね。 

新河戸:もちろん、ベストな状態は一番下で、「母国語同士で会話をすること」。こちらは大半を思考に使えるのですが、音声翻訳ツールを使って外国語の理解を補足してあげることでも思考に費やせる割合を増やすことができます。 

「オンヤク」は音声翻訳ツールなのですが、外国会議での会話を、一番下の「母国語同士の会話」に近づけてくれるツールなんです。 

高精度の書き起こしとリアルタイム翻訳が海外との会議の常識を変える 

――単なる音声翻訳ツール以上の働きができるということですね。具体的にはどのようなことができるのでしょうか? 

新河戸:これは実際に見ていただいた方がいいと思います。まず左側のイラストを見ていただきたいのですが、ホストのAさんが「オンヤク」のアカウントを持っています。そしてゲストのDさんとEさんは社外の方々でアカウントは持っていません。まずは、ホストのAさんがゲストの方々に招待メールを送ります。この辺りの手順はZoomやTeamsと同じです。 

そして会議の前にAさんが「オンヤク」を立ち上げてチャットルームを開きます。これが画面の右側です。マイクをオンにするとお互いの声がリアルタイムで文字起こしされます。 

――ものすごく精度が高い書き起こしですね!ただ、海外の相手との打ち合わせの場合は翻訳の必要性がありますが、どうやって行うのですか? 

新河戸:翻訳する場合は設定画面から翻訳したい言語を設定することができます。英語を選択すると、話した言葉がリアルタイムで翻訳されて表示されます。今おっしゃっていただきましたが、音声の認識精度は非常に高いので、基本的な会話についてはストレスなくできると思います。もちろん、リアルタイムのものだけでなく、録音データや録画データの文字起こし、翻訳も可能です。 

――「母国語同士の会話」に近づけるとおっしゃっていた意味がわかりました。これだと会議中に相手の言葉を理解するということに頭を使う必要はなくなりますね。 

新河戸:これをお見せすると、みなさん音声認識率や翻訳の精度に驚かれるのですが、やはり機械による翻訳なので、一部間違えてしまったり、音声を誤認識してしまうことは起こりえます。たとえば、私の名前は「新河戸」と書いて「しんかど」と読むのですが、「進化度(evolution)」と表示されてしまうことがあります。 

このような同音異義語ですとか通称のようなものは、やはり正確な訳は出にくいんです。たとえば建設業界で「馬」というと「脚立」のことだったりするのですが、こういうのも翻訳にかけると「horse」と出てしまいます。こういうものについては編集機能がついていますので、適宜修正・再翻訳をしながら使っていただく形になります。また、できるだけ機械が翻訳しやすい言葉を選んでいただくことも翻訳の精度を高める秘訣となっています。 

 

議事録の自動作成で会議にまつわるタスクを大幅削減 

――同音異義語や通称は置いておくとしても、翻訳の精度自体は際立っていますね。これらの書き起こしして翻訳にかけた内容は保存しておけるのでしょうか? 

新河戸:会議中に話した内容については議事録として保管することもできます。議事録はExcelの形式でダウンロードすることができます。このように、発言の内容と時間がわかるように記録されていますので、会議中のメモ取りの手間はなくなりますし「言った、言わない」の問題も解消できるかと思います。会議の内容を振り返る時も、検索機能を使ってピンポイントで、あるテーマについてどんな発言があったのかを確認することができます。 

――翻訳以外にもさまざまな使い方ができるツールですね。 

新河戸:そうですね。まとめると「オンヤク」でできることは大きく二つに分けられると思います。「音声のリアルタイム翻訳」と「議事録の自動作成」ですね。これによって多言語のコミュニケーションは大いに楽になると思いますし、文化の違いを理解し乗り越える助けにもなると思います。また、働き方改革やDXの文脈でも、メリットが大きいツールだと考えています。 

――どのようなオンライン会議ツールに対応しているのでしょうか? 

新河戸:あらゆるツールでお使いいただけます。TeamsやGoogle Meet、スカイプなど、音の出るツールであればなんでもお使いいただけます。 

――クラウドツールとのことですが、セキュリティの強度についてもお聞きしたいです。 
新河戸:まずですね、この「オンヤク」を使ってお話しいただいた内容については一切二次利用等は行っておりません。作業内容上、音声データとテキストデータのやりとりは生じるのですが、データの蓄積も行っておりませんので、安心してお使いいただけると思います。会議が終了したタイミングで自動的に音声データとテキストデータは翻訳結果も含めて全て削除されますので、クラウド上には残らないと考えていただければと思います。データの保管に関してはローカルの方で保存していただき、ご自身のパソコンの方で管理していただく形となります。 

――クラウドサービスということでデータの二次利用を懸念される方が多いのではと思いましたが、削除されるということで安心して使えそうです。今日はお忙しいところお話を聞かせていただき、ありがとうございました! 

フリーライター・翻訳者 山田洋介

1983年生。出版系ニュースサイト「新刊JP」で活動するかたわら、公的機関で翻訳者、外国語校閲者としても活動中。使用言語は英・西・亜。

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