現在OpenAIは「12 Days of OpenAI」と銘打った12営業日連続の新機能発表イベントを開催中です。2024年12月13日、イベント7日目の発表として、ChatGPTに新機能「Projects」を追加しました。
Projectsは、チャットやファイル、カスタム指示をフォルダごとに整理・管理できる機能です。プロジェクトごとにファイルをアップロードしたり、ChatGPTへの指示を設定したりすることで、作業効率を向上させられます。
本記事では発表内容の概要や、Projectsの活用例などを解説します。ぜひ最後までご覧ください。
「12 Days of OpenAI」とは
OpenAIは2024年12月5日から、12営業日連続で新機能や新製品を発表する「12 Days of OpenAI」を開催しています。クリスマスソング「12 Days of Christmas」にちなんで名付けられた企画で、CEOのサム・アルトマン氏自らがライブ配信で新機能を紹介しています(ライブ配信に出演していない日もあります)。
Day6までの発表内容は以下のとおりです。
- Day1:最新モデル「o1」正式リリースとChatGPT Pro(月額200ドル)発表
- Day2:強化学習型ファインチューニング機能の実装
- Day3:動画生成AI「Sora」の正式リリース
- Day4:Canvas機能の全ユーザー開放と機能強化
- Day5:Apple製品との完全統合を発表。iPhoneやMac、iPadでSiriを通じてChatGPTを利用可能に
- Day6:Advanced Voice Modeにビデオ機能を追加
新機能「Projects」とは
Projectsは、ChatGPTとの会話内容やファイル、設定をプロジェクトごとに整理できる新機能です。
従来のChatGPTでは、会話履歴が時系列で並ぶだけで、関連する内容を見つけ出すのに時間がかかりました。また、ファイルをアップロードしても会話ごとに再度アップロードが必要で、ChatGPTへの指示も毎回入力する必要がありました。
Projects機能では、会話内容やファイル、設定をフォルダのように整理できるため、必要な情報にすぐにアクセスでき、作業効率が大幅に向上します。パソコン上でデータをフォルダ分けできるように、関連する情報を1か所にまとめて管理可能なのです。
例えば、Web開発プロジェクトを作成する場合、プロジェクト用のフォルダを作成し、必要なファイルをアップロードします。さらにChatGPTへの指示も設定できるため「コーディングの際はキャンバス機能を使用する」など、プロジェクトごとに具体的な作業ルールも定められます。
また、既存の会話履歴も後からプロジェクトに移動できるため、過去の重要な会話内容を振り返ることも容易になりました。Web検索やCanvas機能など、ChatGPTの既存機能もプロジェクト内で使用可能です。
Projectsの機能
フォルダ管理システム
画面左側のサイドバーに「Projects」という項目が追加され、フォルダの作成や編集が行えます。フォルダごとに名前を付けたり、アイコンの色を変更したりとカスタマイズも可能です。
ファイルアップロード機能
PDFやExcelなど、さまざまな形式のファイルをアップロードできます。アップロードされたファイルはプロジェクト内で参照可能となり、ChatGPTはファイルの内容を理解したうえで会話を進められます。
カスタム指示設定
プロジェクトごとにChatGPTへの指示を設定できます。例えば「日本語で回答する」「簡潔な回答にする」といった基本的な指示から「プログラミングの質問には必ずサンプルコードを含める」といった具体的な指示まで設定可能です。
利用可能プラン
新機能であるProjectsは、既にChatGPT Plus(月額20ドル)、ChatGPT Pro(月額200ドル)、ChatGPT Teamのユーザーは利用可能となっています。ChatGPT EnterpriseとChatGPT Eduのユーザーには2025年1月から提供開始され、無料ユーザーにも近日中に提供される予定です。
まとめ
Projects機能の追加により、ChatGPTはより使いやすく、効率的なツールへと進化しました。フォルダ管理やカスタム指示の設定が可能になったことで、用途に応じた最適な作業環境を構築できます。
2025年1月からは企業や教育機関向けプランをはじめ、無料ユーザーへの展開も予定されているため、多くのユーザーがProjectsの恩恵を受けられるようになるでしょう。有料プランに加入していないユーザーも、ぜひProjects機能を利用してみてください。
AIメディアライター・植田遊馬
Webライター歴4年目。ChatGPTの登場で生成AIの可能性に衝撃を受け「生成AIオタク」に。さまざまな生成AIを駆使しながらライター業を営む傍ら「多くの人に生成AIの魅力を伝えたい!」という想いで、生成AI系メディアでの記事執筆を行っている。
生成AIによる専門文書の精密な翻訳ソリューション
T-4OOは、LLM (大規模言語モデル) を用いた画期的な翻訳アルゴリズムにより、従来のNMTモデルとの比較で文脈や語調・書き振りをより自然に反映しながら、専門用語や参考文献に基づいた高い翻訳精度を実現。
細分化された2000の分野に対応し、ビジネス・研究開発の専門文書の翻訳など、様々なシーンで活用されてます。
「T-4OO」の機能と特徴
- 専門2000分野・100言語をカバー
- スキャン画像PDFも丸ごと翻訳
- 社内・業界フレーズを自動学習
- Web上でラクラク訳文編集
- その場で解決 電話でサポート
単に文字を翻訳するだけでいいというわけではありません。
T-4OOは、業務フローにこだわった多彩な便利機能で業務効率化を強力にサポートします。