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【Pharma AI Nexgen-製薬AIネクスジェン-】隅田川テラスと生成AI-興味はあるけどまだ早いかな?-

December 17, 2024

  • AI
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こんにちは、ファーマ・テック・トランスレーターの石川です。
急に冷え込んでまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、私はこれまで何回かにわたって、「あの時生成AIがあったなら」を考えたり、前回は実際に私が作ってみたAIをご紹介いたしました。(前回の記事は以下をご覧ください。)

本日は、生成AIへの向き合い方をまた過去のエピソードを参考に考えていきたいと思っています。
※このコラムでは「生成AI」という場合、弊社親会社・株式会社メタリアル社が開発したLLMオーケストレーション・システム「Metareal AI LLM2」のことを指しています。

穴場だった「隅田川テラス」

皆さんは「隅田川テラス」をご存じですか。突然何を言い出したかと思われるかもしれませんが、私は茅場町ビルというところで14年前に1年間程度勤務したことがあります。

当時の私は運動不足で体重が増加気味であったことから、毎日昼食前(当時は食前の運動がダイエットに効果的という言説が主流でした)に30分程度散歩をしていて「隅田川テラス」を見つけました。名称自体はGoogleの地図検索で後で知りました。

当時は隅田川テラスは整備が進行中で新しい遊歩道であることもあり、まだそれほど多くの人が使っている様子はなく、ほとんど独り占めのような散歩コースとして利用していました。川沿いに展開され広々として、瞑想や散歩に好適な場所ですが、周辺の人にとっても多用途ではあるけれど、まだ歩いたこともない、まだ行ったこともない、人伝の話では聞くけれど自分には縁遠いところであるという状況であったのではないかと思います。

向けられる視線は同じ

このエピソードが頭に浮かんだ時、生成AIの利活用もこの当時の隅田川テラスと同じだとふと感じました。つまり、生成AIも社外に広報され、社内に開放されたことで、近くにあり「興味はあるけどまだ整備途上だし、まだ早いかな」と感じる人が一定数いるという状況です。

新しいことに挑戦する

そんな当時、実は私は東京へ単身赴任5年目ということで、暇な時間を将来(?)に備えて自炊での生活力を蓄積するため腕を磨くことにし、レシピを考案しては弁当を自作していました。幸い食中毒で休むようなこともなかったのですが(ペーパーとは言え薬剤師なのでそこそこの衛生知識はあります)、このマイブームは茅場町ビルから三越前の社員食堂が利用できる本社地区にオフィスが移るとともに終焉しました。

新しいことに取り組む気持ちは、何歳になってもスキルを身に付けるために重要であることは言うまでもありません。周辺の同年齢層の人々であっても、オフィス365、TeamsやZOOMを使いこなしている人もいれば、スマホの電子メールで迷惑メールの取扱いにも四苦八苦している人も見受けられます。

時に、マーケティング用語でイノベーターと言われる層は2.5%程度であると言われています。

革新的に見えるものが現れたらすぐに飛びつく、言い換えるとおっちょこちょいな私も、同僚と対話をして新しい話題を相手が持ち出すのは、実感として50人に1~2人くらいと感じているので当たらずとも遠からずというところでしょうか。

そういえば、製薬会社に勤務していた5年前にエンハーツ®に関連するFDA査察資料の準備と迅速対応に関連して、翻訳資産の重要性を認識させてくれたT-4OOの活用を工場で先頭に立って推進したときも、協力的な人はこのくらいの人数割合でした。

革新と専門分野

私のような「革新的に見えるものが現れたらすぐに飛びつく」タイプの人間であっても、そもそも何を革新的と受け取るかは、多くの場合、その人の得意分野や興味のある分野に関連するものに限られています。

一方で、特定の分野は産業分野により、数限りなく存在します。皆さんも2.5%の1人として、ご自身の特定の分野で生成AIの活用を図られてはいかがでしょうか。

と言ってもどうやって、とお思いかもしれません。ここで生成AIの出番です。

皆さんの得意分野や興味のある分野の知識を、生成AI応用システムのサポートで開放することができるようになるとしたらいかがでしょう。生成AIは人間とは異なり、信頼のおける材料、学習材料があれば、得意分野に限界はありません。その点で言えば、数多の分野で生成AIの活用は期待以上の成果を生み出す可能性がある、と言えますね。

もしちょっとやってみたいな、でもどうしたらいいのだろう、とお思いの方は、ロゼッタに是非ご相談ください。

もしあの時・・・「隅田川テラス時代」編

ちなみに、このコラムの冒頭で申し上げた「隅田川テラス」時代の業務上の話題を、今から1ヶ月くらいに先にはなりますが、書いてみようと思っています。

ちらと先出しをすると、そこでは特定の医薬品に関連する規制などを取り上げる予定なのですが、その関連情報を北米、EU、アジアの状況を含めて調査分析するために、調整済みの生成AIシステムを活用できれば、5年を要した調査と交渉も1年程度で完了していたのではないかと今振り返って考えています。つまり、企業活動の劇的なスピードアップにつながっていただろうということです。

あの時生成AIがあったなら優秀な助手になってくれただろうに・・・と考えて、ふと生成AIに聞いてみました。「歴史に名を遺すマルチタレントな人々が有能な助手や弟子を身近においていた事例」について、教えてくれと。

その際の回答が以下です。

歴史に名を遺すマルチタレントな人々が有能な助手や弟子を身近においていた事例として、以下のようなものがあります。
 
レオナルド・ダ・ヴィンチとフランチェスコ・メルツィ
: レオナルド・ダ・ヴィンチはルネサンス期の多才な芸術家、科学者、発明家として知られています。彼の弟子であり助手であったフランチェスコ・メルツィは、レオナルドの作品やノートを整理し、後世に伝える役割を果たしました。メルツィはレオナルドの死後、彼の遺産を管理し、彼の業績を広める手助けをしました。
 
トーマス・エジソンとニコラ・テスラ
: トーマス・エジソンは発明家として知られ、電球や蓄音機など多くの発明を行いました。ニコラ・テスラはエジソンのもとで働いていた時期があり、後に独立して交流電力システムの開発に貢献しました。エジソンのもとでの経験がテスラの後の業績に影響を与えたとされています。
 
ミケランジェロとアシスタントたち
: ミケランジェロは彫刻家、画家、建築家として知られ、システィーナ礼拝堂の天井画などを手掛けました。彼は多くのアシスタントを抱えており、彼らの助けを借りて大規模なプロジェクトを完成させました。アシスタントたちはミケランジェロの技術を学び、後に自らの作品に活かしました。
 
これらの事例は、偉大な才能を持つ人々が有能な助手や弟子を持つことで、彼らの業績がさらに広がり、後世に影響を与えたことを示しています。

このように歴史に名を遺すマルチタレントな人々は有能な助手や弟子を身近においていたわけですが、生成AIを有能な助手や弟子とすることができる現代では、だれでもマルチタレントを活かすことができるようになっているのです。この時代の大きな波に乗らない手はないのではないでしょうか。

まとめ

ということで、今回は革新的なもの・事柄に遭遇したときの向き合い方について考えてみました。当時の「隅田川テラス」同様、生成AIも今ならまだ先頭集団を走ることができる気がします。皆さんもぜひ一緒にこの波に乗ってみませんか。

AIの応用で具体的な課題とお持ちであれば、ぜひお問い合わせいただければ幸いです。

ではまた次回お会いしましょう!

株式会社ロゼッタ/ファーマ・テック・トランスレーター/石川 博

1979年にサントリー(株)の医薬事業の一期生として入社。製剤研究、医薬品開発や上市申請まで幅広い業務に携わる。その後、第一三共グループ時代にロゼッタのAI精度に感銘を受け、「言葉の壁を取り除く」使命を見出しロゼッタへ入社。現在、AI時代の到来に際して専門知識と経験を活かし、製薬業向け「ラクヤクAI」のサービス・CS向上を推進。言葉と製薬業界の未来を切り開く挑戦を続けている。

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