OpenAIが「12 Days of OpenAI」の3日目となる2024年12月9日、待望の動画生成AI「Sora」の正式リリースを発表しました。2月にプレビュー版を公開して話題を集めたSoraは、「Sora Turbo」として生まれ変わり、大幅な性能向上を実現。ChatGPT PlusとProユーザー向けに提供を開始します。
テキストや画像から最長20秒のHD動画を生成できる画期的なツールとして、クリエイターからの期待が高まっています。本記事ではSoraの概要や機能、利用料金などを解説しますので、ぜひ最後まで記事をご覧ください。
「12 Days of OpenAI」とは
OpenAIは2024年12月から、12営業日連続で新機能や新製品を発表する「12 Days of OpenAI」を開催しています。クリスマスソング「12 Days of Christmas」にちなんで名付けられた企画で、CEOのサム・アルトマン氏自らがライブ配信で新機能を紹介しています。
初日となる12月6日には、最新モデル「o1」の正式リリースと月額200ドルの新プラン「ChatGPT Pro」を発表。2日目には強化学習型ファインチューニングが発表され、3日目には待望のSora正式リリースが発表されました。
動画生成AIの『Sora』とは
Soraは、テキストや画像から高品質な動画を生成できるAIモデルです。2024年2月にプレビュー版として公開された際には、圧倒的なクオリティで世界中の注目を集めました。当時は一部の研究機関や企業のみが利用可能でしたが、10か月の改良期間を経て、ついに一般ユーザーも利用できるようになったのです。
プレビュー版からの最大の進化は処理速度です。「Sora Turbo」と名付けられた新バージョンでは、480pの動画なら約5秒、1080pでも約2分程度で生成が完了します。また、ワイドスクリーン、縦型、正方形など、さまざまな形式に対応し、SNSへの投稿も簡単です。
なお、プレビュー版の詳細な機能については、弊社の過去記事「【世界が激震】OpenAIが開発した動画生成AI『Sora』とは?」でご紹介しています。ぜひご覧ください。
Soraの主な機能・特長
多様な入力方式に対応
テキストによる詳細な指示はもちろん、画像や既存の動画からの生成にも対応しています。たとえば「砂漠を歩くマンモスの家族」といった架空のシーンも、英語で具体的に描写することで生成可能です。
高度な編集機能
Sora Turboでは「リミックス」機能で動画の要素を変更したり、「ブレンド」機能で2つの動画を融合したり、いわゆる“編集”が可能になりました。また「ストーリーボード」機能を使えば、複数のシーンを組み合わせた動画も作成可能です。
安全性への配慮
すべての生成動画にC2PA形式のメタデータ(AIによって作られた証明)が付与され、透かしも標準搭載されています。また、不適切なコンテンツの生成を防ぐ仕組みも導入されています。
料金プランと利用条件
プラン | 月額料金 | 動画生成上限 | 最大解像度 | 特徴 |
Plus | 20ドル | 月間約50本の動画生成 (1,000クレジット) | 720p | ・ウォーターマーク付きでのダウンロード ・同時生成数1本 |
Pro | 200ドル | 月間約500本の優先動画生成 (10,000クレジット)+ 無制限のリラックスモード生成 | 1080p | ・ウォーターマークなしでのダウンロード ・最大5本まで同時生成可能 |
Soraを利用するにはChatGPT PlusまたはProの契約が必要です。また、生成する動画の解像度や長さに応じて、それぞれのプランで定められた月間クレジットが消費されます。
Plusプランは個人利用に、Proプランはビジネス利用に適しているといえるでしょう。
Soraの今後の展望
Soraは動画生成の革新的なAIとして注目を集めていますが、さらなる進化が期待されています。従来モデルでは、1秒の動画生成に10秒かかっていた処理速度が、Sora Turboでは72秒で4本の10秒動画を同時生成できるまでに向上しました。
また、技術面では、音声合成AIや自然言語処理AIとの統合により、より高度なコンテンツ制作が可能になると予想されます。さらに、ユーザーの好みや行動履歴に基づいて、パーソナライズされたコンテンツ生成や、教育コンテンツの個別最適化なども期待されているのです。
OpenAIは半導体企業Broadcomと提携し、2026年までにAIチップの開発を進めており、Soraの処理能力はさらに向上する見込みです。また、サム・アルトマンCEOは、AGI(汎用人工知能)開発の重要な一歩としてSoraを位置付けており、人間とコンピュータの相互作用に変革をもたらすと期待しています。
まとめ
OpenAIが正式リリースした動画生成AI「Sora」は、テキストや画像から高品質な動画を生成できる画期的なツールです。ChatGPT PlusとProユーザーが利用でき、SNS投稿から商用利用まで幅広い用途に対応します。
動画制作が簡単にできるようになれば、SNS投稿などに大いに活用できるでしょう。実際に利用してみて、今のうちから動画生成AIに触れておくのをおすすめします。
AIメディアライター・植田遊馬
Webライター歴4年目。ChatGPTの登場で生成AIの可能性に衝撃を受け「生成AIオタク」に。さまざまな生成AIを駆使しながらライター業を営む傍ら「多くの人に生成AIの魅力を伝えたい!」という想いで、生成AI系メディアでの記事執筆を行っている。
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