無料で利用できるAI検索サービスのGensparkが、世界初の非同期型AIエージェント「Autopilot Agent」をリリースしました。
Autopilot Agentは、複雑な調査やデータ収集を自動で行ってくれるため、ファクトチェックや情報収集の面で大きく作業を効率化できるツールです。今回の記事では、Autopilot Agentの概要や使い方、活用法などを解説します。
Gensparkとは
Gensparkは、AI技術を活用した検索エンジンです。従来の検索エンジンは、検索キーワードに関連が深い記事を列挙するのに対し、Gensparkは複数の信頼できる情報源からデータを収集し、要約して教えてくれます。
またGensparkは、従来の検索エンジンのように「キーワード」で検索するのではなく、人間と対話する感覚で質問できます。例えば「黄色くて細長い果物ってなんだったっけ?」などというアバウトな検索も可能です。
ChatGPTなどのような大規模言語モデル(LLM)とは違い、Web検索をしながら情報を収集してくれるため、最新情報にも強いという特徴があります。
Gensparkについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
「無料AI検索エンジン『Genspark』とは?Perplexityとの違いや使い方を徹底解説」
Autopilot Agentとは
Autopilot Agentは、Gensparkに搭載された画期的な機能です。調査したいタスクをAutopilot Agentに入力すると、あらゆる情報ソースから情報を収集・分析し、数分以内に概要をまとめてくれます。
さらにAutopilot Agentは非同期で動作可能。概要をまとめたレポートは、完成するのに数分程度かかりますが、その間にAutopilot Agentのページを閉じたとしても非同期で動作し、レポートが完成したらメールで知らせてくれます。
膨大な量のデータを調べたいときなど、調査をAutopilot Agentに頼んでおくことで、他の業務を進めながら効率的に情報収集できるのです。
Autopilot Agentの使い方
Autopilot Agentの使用は簡単です。
まず、GensparkのWebサイト(https://www.genspark.ai/)にアクセスし、アカウントを作成します。アカウント作成の際は、マイクロソフトアカウントやGoogleアカウント、Emailでログイン可能です。
ログイン後、トップページの検索窓下部にある「Autopilot エージェント」機能を選択し、調査したい内容を入力するだけです。
例えば「電気自動車の普及状況について」と入力すれば、AIが自動的に関連情報を収集し分析を始めます。タスクの進行状況は画面で確認でき、完了時にはメール通知も届きます。
結果は要約形式で表示され、詳細情報や出典も確認可能です。ちなみに下記のURLが「電気自動車の普及状況について」という調査結果です。
https://www.genspark.ai/autopilotagent?id=fea142dc-fcd2-4987-bce4-611c61aec472
あらゆる情報源の中から、グラフなどを引用して「電気自動車の普及状況」を要約してくれています。かなりのボリュームがありますが、7分30秒程度で完成させてくれました。
Autopilot Agentの活用法
ファクトチェック
Autopilot Agentは、情報の真偽を確認するのに強力なツールです。ニュースなどの情報を、複数の信頼できる情報源と照らし合わせ、客観的な結論を導き出してくれます。
また、筆者はライター業を営んでおり、クライアントに記事を納品する前のファクトチェックが欠かせません。本来であればひとつひとつの情報を筆者自身で精査する必要があったため、膨大な時間がかかっていました。
Autopilot Agentがあれば、数分程度で完璧なファクトチェックをしてくれるため、重宝しています。
市場調査
新製品の開発や事業展開の際に欠かせない市場調査も、Autopilot Agentで効率化できます。競合他社の動向や消費者のトレンド、規制環境など、多岐にわたる情報を自動で収集し分析してくれるのです。
人間が行うと数日かかる調査も、AIが短時間で完了させるため、人件費の節約などにつながるでしょう。
学術研究のサポート
Autopilot Agentは、特定のテーマに関する最新の論文や研究結果を網羅的に調査し、要約してくれます。学術研究をする際、あらゆるデータを調査するときに役立つでしょう。
また、異なる分野の研究結果を比較することで、新たな研究の着想を得るのにも役立ちます。Autopilot Agentは、研究の初期段階における情報収集の効率を大幅に向上させてくれるのです。
まとめ
今回の記事ではGensparkの「Autopilot Agent」を解説しました。従来のAIモデルと違う「非同期型」ということで、作業効率が向上する方も多いのではないでしょうか。
Gensparkは現時点(2024年10月)、無料で利用できます。日々の業務でファクトチェックや市場調査、学術研究などをする機会が多い方は、ぜひ試してみてください。
AIメディアライター・植田遊馬
Webライター歴4年目。ChatGPTの登場で生成AIの可能性に衝撃を受け「生成AIオタク」に。さまざまな生成AIを駆使しながらライター業を営む傍ら「多くの人に生成AIの魅力を伝えたい!」という想いで、生成AI系メディアでの記事執筆を行っている。
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