筆者はプロのライターとして活動しており、仕事で生成AIをフル活用しています。生成AIを活用する以前と以後では、作業時間が少なくとも10分の1程度に短縮されたと感じています。
ただ「AIを活用したいけれど、どう使えばいいかわからない…」そんな悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
本記事では、Anthropic(アンソロピック)社が提供している生成AI「Claude」の具体的な活用法を、実際にビジネスで使いこなしているプロのライターが詳しく解説いたします。Claudeの効果的な使い方を知ることで、業務効率が大幅に向上するはずです。AIを味方につけて、仕事の生産性をアップさせたい方は、ぜひ最後までお読みください。
Claudeとは
Claudeは、Anthropic社が開発した高性能な生成AIです。自然言語処理技術を駆使し、ユーザーとの対話を通じてさまざまなタスクをサポート。文章の作成や編集、情報の要約、質問への回答など、幅広い用途に対応しています。
Claudeの最も特徴的な点は、高い文章生成能力です。ChatGPTの有料プランに加入して活用している筆者ですが、日本語の文章生成能力はClaudeのほうが遥かに高く感じます。
Claudeについてもっと詳しく知りたいという方は、下記の記事もぜひご覧ください。
Claude3とは?ChatGPTとの違いや機能を解説
GPT-4oとClaude3 Opusを徹底比較!どちらを使うべき?
具体的なClaudeの活用法
ではこれから「筆者がどのようにしてClaudeを活用しているか」という本題に入ります。前提として筆者はClaudeの有料プラン(月額20ドル:2024年9月時点)に加入しています。
無料プランだとメッセージのやり取りに回数制限があるため、本格的に活用できません。まずは無料プランで使いやすさなどを試してみて、活用の際は有料プランに加入してみてください。
文章の作成
筆者はプロのライターとして活動していますが、おおまかな記事の生成はClaudeにしてもらっています。ただ、日本語生成の能力が高いとはいえ、生成された記事はそのまま使えません。
基本的には、生成物を筆者が手直しし、クライアントに納品するという流れです。現代最高レベルの性能を誇るClaudeでも、生成物をそのまま使えるほど高性能ではないため、クライアントに納品する際には必ず手直しをしましょう。
また、今回の記事では「記事構成の詳細な作り方」は紹介していません。SEO対策が施された記事構成を作るためには、多くの工数がかかるため、別記事で紹介したいと思います。今回の内容は「すでに記事構成が決まっている状態」で、活用してください(『個人ブログでとにかく記事を量産したい』という方も活用できます)。
では、具体的にどのようなプロンプトを打ち込んでいるのかを公開します(コピペして利用しても構いません)。
例えばあなたが「ChatGPTとは」というキーワードを基に、記事を執筆したいとします。そうしたら、実際に「ChatGPTとは」とGoogleで検索しましょう。検索をすると「ChatGPTとは」という検索キーワードで上位表示された記事がヒットするはずなので、上位5記事ほどの文章をコピーします(メモアプリなどにコピペするとスムーズかもしれません)。
コピーが終わったあと、下記プロンプトを打ち込んで、プロンプト最下部に記事をコピペします。
プロンプト:
本日は下記タイトルの記事を執筆したいと思います。
タイトル:~~~~~~
まずは参考文章を添付しますので、インプットに努めてください。インプットが終わったら「終わりました」とだけ伝えてください。
””参考文章””
タイトルを最初に教えておくことで、インプットの質が向上するので、筆者はタイトルを最初に教えています。
また「インプットが終わったら『終わりました』とだけ伝えてください。」という文言の意図ですが、生成AIは頼んでもいないことを長々と生成することがあります…(笑)無駄な回答を生成されるまでの時間がもったいないため、不要な生成を抑えるように指示しています。
インプットが終わったら、記事構成と執筆条件を教えて記事の執筆をしてもらいます。
筆者が実際に入力しているプロンプトは、下記になります。
プロンプト:
では、下記構成に従って記事を執筆してください。
~~~~(記事構成を入力)
執筆条件は下記です。
・H3タグは300文字程度で作成してください
・基本的にPREP法で作成してください(Point:~~~~Reason:~~~~などはやらなくてもよいです)
・冗長表現は避けてください。
・文末表現は3回以上連続しないようにしてください。(例:今日は暑いと思いました。なので半袖を着ました。結果的にそこまで暑くなかったので、服装は大事だと思いました。)
・一般的に使われない単語は使用しないでください。もしも使う必要がある場合は、簡単に単語の意味を説明してください。
・こそあど言葉(指示詞)を使用しないで下さい
・ですます調でお願いします
・難しい語句が出てきたときは、比喩表現などを交えながら説明してください。
・言う→いう
・時→とき
・致します→いたします
・等→など
・様々→さまざま
上記プロンプトの執筆条件などは、クライアントごとに変更しています。ライターに記事の執筆を頼むクライアントは、レギュレーション(マニュアル)を用意しているため、レギュレーションに沿った執筆条件を加えておくと、後で修正する手間が大幅に削減できるのです。
また、上記プロンプトで特に重要なのは「基本的にPREP法で作成してください(Point:~~~~Reason:~~~~などはやらなくてもよいです)」という点です。
PREP法とは、わかりやすい文章を執筆するための型のようなもので、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の順で話を展開する方法です。PREPの順番で説明をすることで、わかりやすい文章になります。
上記のプロンプトを入力したあと、数十秒で記事が完成します。わかりにくい文章や、ライティングという観点でおかしい文章などを修正して、記事執筆は完了です。
Claudeを活用するうえでの注意点
Claudeを活用して記事執筆をする際、いくつか注意しなければならない点があるので解説します。
文字数のカウントは苦手
Claudeをはじめ、ほとんどの生成AIは文字数のカウントが苦手です。その理由は「生成AIがテキストを処理する際の手法」に起因します。
AIモデルはテキストを処理する際に「トークン化」という手法を使います。トークンとは、AIモデルがテキストデータを処理するときに扱う最小単位のことです。人間からすると文字の最小単位は「1文字」ですが、トークンは必ずしも、1文字というくくりではなく、複数の文字や単語を含むことがあるため、生成AIが1文字単位で正確にカウントするのは難しいのです。
Claudeに「1000文字程度の記事にして」と指示をしても、思った通りの文字数では生成されません。文字数のカウントなどは期待しないようにしましょう。
最新情報はわからない
Claudeは膨大な情報を学習していますが、常に最新の情報を学習しているわけではありません。Claudeの知識は定期的に更新されますが、リアルタイムの情報はわからないのです。
例えば「明日の天気を教えて」などの質問には答えられないので、最新ニュースを取り扱う記事に関しては注意が必要です。
ただ「最新情報はわからない」という欠点を補うために“最新情報を記載した記事”を学習させることはできます。最新情報を扱う記事を執筆する際には、事前に参考記事をClaudeにコピペして学習させましょう。
推敲・ファクトチェックは欠かせない
Claudeを活用する際、推敲(すいこう)とファクトチェックは非常に重要です。推敲とは、文章を細かく見直し、よりよいものに仕上げる作業になります。
Claudeが生成した文章は、文法的には正しくても「ネット上に掲載する記事としては読みにくい文章」になっていることがほとんどなので、人間による推敲が欠かせません。
また、ファクトチェック(事実確認)も重要です。Claudeは誤った情報や古い情報を含んだ文章を生成することがあるため、生成された内容の正確性を確認する必要があります。筆者の場合、PerplexityというAI検索ツールを活用して、ファクトチェックを行っています。
Perplexityに関して詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
Perplexity AIとは?今話題のAI検索エンジンを徹底解説!
まとめ
今回の記事では、生成AI「Claude」の活用法や注意点について解説しました。Claudeは高い文章生成能力を持ち、ビジネスシーンで幅広く活用できます。紹介した注意点などは事前に把握しておき、自身のビジネスに役立ててください。
Claudeについてもっと詳しく知りたいという方は、下記の記事もぜひご覧ください。
Claude3とは?ChatGPTとの違いや機能を解説
GPT-4oとClaude3 Opusを徹底比較!どちらを使うべき?
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