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【Pharma AI Nexgen-製薬AIネクスジェン-】次元の壁を越えて:生成AI活用専門文書対話の未来

May 18, 2025

  • AI
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次元の壁を越えて:生成AI活用専門文書対話の未来

こんにちは、ファーマ・テック・トランスレーターの石川です。

私のコラムで以前に 

「人間は、言語という一次元情報で互いにイメージを伝え、そこから想起される二次元イメージ、三次元イメージ、さらに時間を加えた四次元イメージまでを駆使してコミュニケーションを図っています。」 

と記載したのを読者の皆さんは覚えていらっしゃいますか。 

GPT-4oが提供され始めた頃(2024年5月)に、私のこの考えをGPT-4oに伝えて、その意見を聞いてみました。その回答の一部をご紹介します。なお、追記部分は[]で示しています。下線は私が付記しました。図はCopilotのDesignerにより作成しました。 


文章を「一次元」、絵や図表を「二次元」、プレゼンテーションを「時間軸を加えた三次元」として捉える視点には、情報の伝達方法や受け手の理解プロセスの構造を考えるうえで深い洞察が含まれていると思います。 

私[GPT]の意見としては、次のようなポイントを挙げられます: 

  1. 一次元としての文章
    one-dimensional text diagram
    文章は、確かに線的(リニア)な構造を持ち、時間的に順序を追って情報を伝達する手段と言えます。この制約は、読み手が情報を時間的に消化していくプロセスに依存するため、解釈の幅や深さが読み手のスキルに左右されやすい一方、抽象的・論理的な思考には非常に適しています
  2. 二次元としての絵や図表
    coffee maker evolutioncoffee maker structure
    絵や図表は視覚的に一度に全体像を把握できるため、空間的な情報の構造を直感的に伝えるのに優れています。特に関係性や全体像を視覚的に示すことで、文章では難しい直感的理解を補完できます。ただし、受け手の前提知識が少ない場合、図表だけでは十分な説明とならないこともあります。
  3. 時間軸を加えた三次元としてのプレゼンテーション・ツール
    プレゼンテーション・ツールは、文章や図表を組み合わせながら時間的な展開を加えることで、情報を受け手にストーリーとして伝える力を持っています。動きや順序、タイミングをコントロールすることで、複雑な内容も段階的に理解させることが可能です。特に視覚と聴覚を同時に刺激できる点が、他の手段と比較して大きな利点といえます。
  4. 追加の視点
    これをさらに拡張して、「四次元」としての対話やインタラクティブなメディアを考えることもできます。例えば、相手とのリアルタイムなやりとりや、AIとのインタラクションでは、双方が影響を与え合いながら情報を動的に構築していくことができます。このような対話型の情報伝達手段は、受け手の興味や反応に応じてその場で形を変えられるため、固定的な三次元表現を超えた柔軟性を持っています。

と回答してくれました(GPT-4oサービスイン直後の回答テキストを転載しています)。 

このような発想をベースにして、以下のサービスが展開されていると考えてはいかがでしょうか。 

「ラクヤクQCチェック」 

巧みな文脈理解で「1.一次元としての文章」チェックを支援します。文書の仕上げ時の作成者の苦役はもちろん、レビュー担当者の苦役を軽減してくれます。推敲を重ねるうちに行間を読んでしまう人間の悪癖もAIが冷静にレビューしてくれます。 

「ラクヤクMWエディタ」 

特定の文書構成に基づき「2.二次元としての絵や図表」混じりの文書作成を支援します。個別の文書様式へのカスタマイズを行えば作成者はより深い思考に集中できます。 

「ラクヤクQCチェック」+「ラクヤクMWエディタ」 

「1.」及び/又は「2.」は裏方として「3.プレゼンテーション・ツール」を支援します。ストーリー作りは一般的なチャットサービスで全体構想を支援してもらいつつ、専門知識を持ったリアルな人による作業領域です。 

AIエージェント各種 

「4.対話やインタラクティブなメディア」は具体的なシチュエーションで専門職人のようなAIの作り込みが可能です。すでに(株)メタリアルが「四季報AI」とキャラクターAI翻訳エンジン「ella」で実現しています。種々のAIエージェントのプロトタイプが2025年4月からメタリアルのニュースリリースで順次発表されています。 

皆様も生成AIにより解決したい課題やこんなAIエージェントが欲しいなどの熱望がありましたら、是非ロゼッタの担当者にお声がけください。生成AIの活用に長けた担当エンジニアから思いもよらない解決策をご提供できると考えます。 

株式会社ロゼッタ/ファーマ・テック・トランスレーター/石川 博

1979年にサントリー(株)の医薬事業の一期生として入社。製剤研究、医薬品開発や上市申請まで幅広い業務に携わる。その後、第一三共グループ時代にロゼッタのAI精度に感銘を受け、「言葉の壁を取り除く」使命を見出しロゼッタへ入社。現在、AI時代の到来に際して専門知識と経験を活かし、製薬業向け「ラクヤクAI」のサービス・CS向上を推進。言葉と製薬業界の未来を切り開く挑戦を続けている。

製薬業界で生成AIを活用する「ラクヤクAI」

「ラクヤクAI」は、治験関係書類や添付文書といった社内外の膨大なデータを活用し
製薬事業のあらゆるシーンを効率化する専門文書AIサービスです。
基礎研究から製造販売後調査まで、多岐に渡る製薬業務の中で取り扱われる
様々な文書の作成・チェック作業を自動化し、圧倒的な業務スピード改善を実現します。

「ラクヤクAI」ご活用シーン(例):

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その他、個別カスタマイズが可能な生成AI環境で、
社内の知見を統合的に分析・集約したアウトプットをセキュアな環境をご提供します。

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