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【Pharma AI Nexgen-製薬AIネクスジェン-】AGIへの取り組み 〜生成AIの次に来るもの〜 

April 08, 2025

  • AI
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こんにちは、ファーマ・テック・トランスレーターの石川です。

今投稿の前半部分は、私個人の見方と意見であることを最初にお断りしておきます。 

<私見> AGIに向けた生成AI活用の今

人間によるAI開発の最終目標はAGIを実現することです。 AGIとは、特定の用途や目的に限定されず、自律的に思考・学習・判断・行動する人工知能(AI)を指します。これは新しくAIに入力される知識をAIが学習するエンコーダーと任意のAIへの要求に対して学習済みの知識を駆使して検討結果を回答するデコーダーの協調的稼働で実現します。 

現在はデコーダーだけを活用する生成AIが提供され、定期的にアップデートされ提供されています。生成AIのリアルタイムのアップデートが実現すれば、常に最新の知識でエンコードされ、最新の知識でデコードできるので、それはAGIであると言えます。 

定期的にアップデートされる生成AIの応用を始めた現代はAGIの黎明期にあると言えると思います。生成AIの学習データは公開されていないのでインターネット上の情報を生成AIの開発組織がそれぞれ取捨選択して学習させているものと推察されます。正確性がどの程度担保されたデータであるかが不明であるため、受益者から信頼性を要求される役割を担わせるためには、信頼性の担保されたデータから結果を導き出し、根拠の場所を指し示させ、最終確認は人が行う仕組みが必須です。  

以上が私の個人の見方です。 

下線部のプロセスは、信頼性の担保されたデータのみから質問に対する回答を導き出す手順です。 

例えば、人による窓口業務も信頼性の担保された回答マニュアルを暗記して来訪者に特定の対応を担当者が行うものです。つまり、生成AIが与えられたマニュアルにより、窓口業務を代替できることを示しています。近日サービス開始が予定されている「ラクヤクQ&Aアシスタント」(3月時点)を応用した別途カスタマイズサービスとして実現されると考えられます。 

研究報告書も実験の結果、得られたデータの信頼性を一定の手続きで担保したのちに、実験前に定義された一定の加工を施し、得られた結果から研究の結論を導き出し文書化されるものです。 つまり、生成AIが類似の研究報告書を理解した上で、研究報告書の素案作成を代替できることを示しています。これは「ラクヤクMWエディタ」を応用したカスタマイズと「ラクヤクQCチェック」との組わせで実現されると考えられます。 

生成AI活用における信頼性とリスクへの備え

2023年末から堰を切ったように採用された生成AIだけの質疑応答は、具体的資料に基づかない場合には、応答根拠が不明であり未だ根拠が存在しない提示してはいけない見解が混ざる可能性が排除できません。高度な知識に関するものになるほどハルシネーションが混ざると影響が大きくなる恐れがあり、AIの回答を無批判に信用するのはリスクが高いと考えられます。 

生成AIの回答は流暢でとても優秀とは言え、皆様の窓口業務や研究報告書の下書きをAIに日常的に依頼するには、留意事項を理解させるための方法の確立(自ら日常業務と並行して検証対応できるでしょうか)とアウトプットされる文書下書きの正確さと品質確認を決まった手段で実施する業務(文書信頼性保証業務、または文書QC業務)部門が必須であると理解するのが良いのでは無いでしょうか。 

この仕組みどこかで見覚えはありませんか。そうですロゼッタが提供している専門文書に長けた自動翻訳サービスT-4OOと瓜二つです。 

AI自動翻訳のパイオニア生成AIの活用と専門文書の御社オンリー化に長けたロゼッタにご相談ください。 

株式会社ロゼッタ/ファーマ・テック・トランスレーター/石川 博

1979年にサントリー(株)の医薬事業の一期生として入社。製剤研究、医薬品開発や上市申請まで幅広い業務に携わる。その後、第一三共グループ時代にロゼッタのAI精度に感銘を受け、「言葉の壁を取り除く」使命を見出しロゼッタへ入社。現在、AI時代の到来に際して専門知識と経験を活かし、製薬業向け「ラクヤクAI」のサービス・CS向上を推進。言葉と製薬業界の未来を切り開く挑戦を続けている。

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