
昨今、さまざまなAIモデルがリリースされていますが、「どのモデルを利用すればいいかわからない」と悩んではいないでしょうか。
本記事では、Gemini2.0 Flash ThinkingとOpenAI o1、両モデルの特徴や料金プラン、推論能力などを詳しく比較します。AIモデルの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
Gemini2.0 Flash Thinkingとは
Gemini2.0 Flash Thinking は、Googleが開発した次世代のAIモデルです。最大の特徴は、AIの思考プロセスをリアルタイムで可視化できる点です。
例えば、数学の問題を解く場合、計算の途中経過も含めて段階的に表示されるため、AIがどのように答えを導き出したのかを理解できます。
また、テキストと画像を同時に処理できる「マルチモーダル機能」も備えており、画像を含む複雑な問題にも対応可能です。処理速度も非常に速く、現在は試験運用中のβ版として無料で利用できます。
Gemini2.0 Flash Thinkingの詳細について知りたい方は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
OpenAI o1とは
OpenAI o1は、OpenAIが開発した高度な推論能力を持つAIモデルです。問題を小さな単位に分解して段階的に解決していく「Chain-of-Thought(思考の連鎖)推論」を採用しており、高度な推論能力が特徴です。
同モデルは特に、学術研究や高度な技術タスクに強みを持ち、博士課程レベルの能力を持つと評価されています。ただし、熟考型の設計のため、回答までに時間がかかる場合があります。
OpenAI o1の詳細について知りたい方は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
Gemini2.0 Flash ThinkingとOpenAI o1を比較
ここでは、Gemini2.0 Flash ThinkingとOpenAI o1を「料金」と「推論能力」という観点に絞って比較します。
料金体系
両モデルの料金体系は大きく異なります。まず、Gemini2.0 Flash Thinkingですが、現在プレビュー版として提供されているため、無料で利用可能です。ただ、以下のトークン制限があるため、大規模な利用には向いていません。
トークン制限:入力32,000トークン、出力8,000トークン
一方、OpenAI o1は月額20ドルのChatGPT Plus以上のプランに登録すると利用可能です。また、開発者向けに提供されているAPI料金は、以下のとおりです。
モデル | 入力料金(100万トークンあたり) | 出力料金(100万トークンあたり) |
o1(通常版) | 15ドル | 60ドル |
o1-mini(軽量版) | 3ドル | 12ドル |
推論能力
では最後に推論能力を比較します。まずは以下のプロンプトを入力してみました。

プロンプト:「資金20万円で始められるビジネスで”1年以内に”500万円稼いでください。日本の法律を犯さなければ、どんな方法を使ってもよいです。」
プロンプトの性質上、文量が多くなってしまいましたが、ぜひご覧ください。
Gemini2.0 Flash Thinkingの回答


OpenAI o1の回答




どちらも現実的なビジネスプランを提示しており、非常に推論能力が高いことがわかります。ただ、Gemini2.0 Flash Thinkingは、「概要」や「成功のポイント」など、表面的なポイントにしか触れていないです。一方でOpenAI o1は、500万円稼ぐまでの手順までを教えてくれていますね。
推論能力においては、両モデルとも性能は同等程度ですが、よりユーザーの意図を汲み取った回答ができるのはOpenAI o1という印象があります。一方で、応答速度に関しては圧倒的にGemini2.0 Flash Thinkingのほうが速いです。
ご自身の環境によって、両モデルを使い分けながら活用してみてください。
まとめ
本記事では、Gemini2.0 Flash ThinkingとOpenAI o1の特徴や料金体系、推論能力などについて比較・解説しました。
Gemini2.0 Flash Thinkingは思考プロセスの可視化と高速な処理が特徴で、現在は無料で利用できます。対してOpenAI o1は高度な推論能力と精度の高さが魅力ですが、利用には料金が発生します。
まずは無料で利用したいということであれば、Gemini2.0 Flash Thinkingがおすすめです。以下の記事でも解説をしていますので、ぜひご覧ください。

AIメディアライター・植田遊馬
Webライター歴4年目。ChatGPTの登場で生成AIの可能性に衝撃を受け「生成AIオタク」に。さまざまな生成AIを駆使しながらライター業を営む傍ら「多くの人に生成AIの魅力を伝えたい!」という想いで、生成AI系メディアでの記事執筆を行っている。
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